『日本古典文学総復習』20『源氏物語』2
『源氏物語』を読む2 今回は原文と与謝野晶子氏の訳文を引いて『源氏物語』で重要な部分を見てみる。 まず、源氏が義母である藤壺の宮と密会する場面である。 本文「若紫」から(本文は大系の本文を筆者が電子化したもの。以下同) ...
『源氏物語』を読む2 今回は原文と与謝野晶子氏の訳文を引いて『源氏物語』で重要な部分を見てみる。 まず、源氏が義母である藤壺の宮と密会する場面である。 本文「若紫」から(本文は大系の本文を筆者が電子化したもの。以下同) ...
『源氏物語』を読む1 また大部の作品が現れる。『源氏物語』だ。5巻構成。しかし前の『續日本紀』とは違ってこれまで相当つまみ食いはしてある。しかも与謝野晶子氏による現代語訳をKindleで読んでいる。こうなれば何事か書けそ...
『落窪物語』『住吉物語』を読む この二つの物語は日本版シンデレラストーリーの古典だ。継母に預けられいじめられた美しい姫君が理想的男性に見出され幸せになると言うお話だ。 『落窪物語』は具体的にはこんな展開だ。 高貴な身分の...
『竹取物語』『伊勢物語』を読む 『續日本紀』という非文学的な巻を終えて、再び文学的な巻に戻る。平安の物語文学だ。もちろんこの後『源氏物語』が控えているが、それに先行すると思われるいくつかの物語が配されている。まずは『竹取...
『續日本紀』を繙いていて言いたいことがあったので付け加えておく。 昨今天皇制についての議論がその退位を巡ってなされているが、その際よく「伝統」という言葉を使う御仁がいる。 すなわち「一世一元」を伝統の如く言い、万世一系は...
『続日本紀』を繙く まず、けっして「読む」などと言っていないことに注目してほしい。とても「読む」とは言えない分量なのだ。しかも、総復習とはいえ、この書を繙くのは初めてである。 万葉集と八大集を見てきた後、この『新日本古典...
『新古今和歌集』を読む ここで、いわゆる八代集の最後『新古今和歌集』を取り上げる。この「新日本古典文学大系」は「萬葉集」から始まって、この『新古今和歌集』まで、歌集を並べている。これは和歌集が日本古典文学においてしめた役...
『千載和歌集』を読む 歌集について この歌集は7番目の勅撰和歌集。『新古今集』の架け橋の役割を担ったものと思われる。それ以前の『金葉集』『詞花集』がややマイナーであったのに比べると本格的な勅撰集と言える。選者は当代歌壇の...
『金葉和歌集』『詞花和歌集』を読む この二つの和歌集はこれまでの勅撰和歌集と違って、10巻構成で歌の数も少ない。『金葉和歌集』が665首、『詞花和歌集』が415首である。 この二つの勅撰和歌集は平安後期に成立していて、安...
『後拾遺和歌集』を読む 歌集について 『後拾遺和歌集』は名のとおり『拾遺集』の後に編まれた勅撰和歌集である。といっても80年以上経っていることは注目していい。 総歌数は1218首。構成はこれまでと同様20巻で春、夏、秋、...