成島柳北「柳北奇文」を読む9
先生国(明治9年9月13日) 新時代になって「先生」が大量発生したことを揶揄する。 「先生と呼ばれるほどの馬鹿じゃなし」という戯れ句があった。 「先生」という言葉は様々な意味を持つ。政治家が互いに「先生」と呼ぶのは今も続...
先生国(明治9年9月13日) 新時代になって「先生」が大量発生したことを揶揄する。 「先生と呼ばれるほどの馬鹿じゃなし」という戯れ句があった。 「先生」という言葉は様々な意味を持つ。政治家が互いに「先生」と呼ぶのは今も続...
濹上の嘆(明治9年9月10日) 濹上すなわち隅田川流域の景勝地に近年訪れる人が少なくなったことを取り上げる。 しかし、この文意はそのことそのものにはないようだ。濹上に人が訪れなくなったことを嘆いているのではない。都会の人...
水の禍福(明治9年9月3日) 湯屋すなわち銭湯の大繁盛を書く。前半を読むと現在のスーパー銭湯ブームを彷彿させる。ほんと日本人は風呂好きである。柳北もまた風呂好きであった。柳北は言う。 「斯クノ如ク府下ノ士女争ツテ来タリ...