『日本古典文学総復習』24『土佐日記』『蜻蛉日記』『紫式部日記』『更級日記 』
源氏物語の後は平安女流日記が控えている。ただし土佐日記は男の手になるが。そしてこれも日記の範疇に入れていい枕草子だ。この2巻を読むことにする。 さて、日記が文学の範疇に入るのは日本においてだけだろうか。ドナルドキーン氏は...
源氏物語の後は平安女流日記が控えている。ただし土佐日記は男の手になるが。そしてこれも日記の範疇に入れていい枕草子だ。この2巻を読むことにする。 さて、日記が文学の範疇に入るのは日本においてだけだろうか。ドナルドキーン氏は...
『源氏物語』を読む4 この物語、第2部(第3部というか)、源氏が死んだ以後の物語は大分様相が違う。舞台も都から離れた宇治を中心に展開する点も華やかさから程遠いものとなっている。 主人公の源氏の遺児薫大将と言う人物も初めか...
『源氏物語』を読む3 この物語は一般に、非の打ち所がない主人公光源氏が多くの美しい女性たちと繰り広げる恋愛絵巻として見られていると思う。 しかし、前回見たようにその骨格には成就しない男女の三角関係が描かれている。義母との...
『源氏物語』を読む2 今回は原文と与謝野晶子氏の訳文を引いて『源氏物語』で重要な部分を見てみる。 まず、源氏が義母である藤壺の宮と密会する場面である。 本文「若紫」から(本文は大系の本文を筆者が電子化したもの。以下同) ...
『源氏物語』を読む1 また大部の作品が現れる。『源氏物語』だ。5巻構成。しかし前の『續日本紀』とは違ってこれまで相当つまみ食いはしてある。しかも与謝野晶子氏による現代語訳をKindleで読んでいる。こうなれば何事か書けそ...
『落窪物語』『住吉物語』を読む この二つの物語は日本版シンデレラストーリーの古典だ。継母に預けられいじめられた美しい姫君が理想的男性に見出され幸せになると言うお話だ。 『落窪物語』は具体的にはこんな展開だ。 高貴な身分の...
『竹取物語』『伊勢物語』を読む 『續日本紀』という非文学的な巻を終えて、再び文学的な巻に戻る。平安の物語文学だ。もちろんこの後『源氏物語』が控えているが、それに先行すると思われるいくつかの物語が配されている。まずは『竹取...
『續日本紀』を繙いていて言いたいことがあったので付け加えておく。 昨今天皇制についての議論がその退位を巡ってなされているが、その際よく「伝統」という言葉を使う御仁がいる。 すなわち「一世一元」を伝統の如く言い、万世一系は...