『日本古典文学総復習』44 45『平家物語』上下
『平家物語』を読む 『平家物語』といえば、何と言っても以下の冒頭部分を思い出す人がほとんどだろう。 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰のことはりをあらはす。奢れる人も久しからず、唯春の夜の夢...
『平家物語』を読む 『平家物語』といえば、何と言っても以下の冒頭部分を思い出す人がほとんどだろう。 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰のことはりをあらはす。奢れる人も久しからず、唯春の夜の夢...
『保元物語』他二編を読む 中世に入って軍記物語というジャンルの一連の作品がある。『平家物語』はいわばその頂点の作品だが、それに先行する幾つかの作品がある。ここで取り上げる三つの作品がそうだ。これらの作品は鎌倉時代が成立し...
『宇治拾遺物語』を読む これもまた説話集である。この説話集は『今昔物語集』と共に人口に膾炙したものだ。近代作家の芥川龍之介がこの説話集の幾つかの話から作品を書いたことも一般に知られた要因だ。例えば、一八の「利仁、暑預粥事...
『古事談』を読む 今回はこの新日本古典文学体系で最後の配本となった『古事談』を取り上げる。これもまた説話集という事になるだろうか。それにしても大部なものである。もっとも続編も収められてはいるが、九百ページを超えるこの書は...
再び説話集。 平安時代が終わりにさしかからると時代は混乱の時代に突入する。この混乱はそれまでの貴族文化の担い手たちに大きな変化を余儀なくさせる事となる。すでにこれは『今昔物語集』に見てきた。また和歌の世界にも大きな変化を...
『方丈記』『徒然草』を読む この二つのいわゆる随筆は日本古典文学の中で最も親しまれている作品だ。この新日本古典文学体系でも初回の配本になっている。高等学校の古典教材でこの作品を取らない教科書はない。従って多くの人々はこの...