『日本古典文学総復習』52『庭訓往来』『句双紙』
『庭訓往来』を読む 『庭訓往来』という書名は以前から知ってはいた。しかし、その中身は全く知らなかった。多分辞書のようなものだぐらいの知識しかなかった。今回初めてその書を紐解いてみた。果たしこの書はなんと名付けたらいいのだ...
『庭訓往来』を読む 『庭訓往来』という書名は以前から知ってはいた。しかし、その中身は全く知らなかった。多分辞書のようなものだぐらいの知識しかなかった。今回初めてその書を紐解いてみた。果たしこの書はなんと名付けたらいいのだ...
『中世日記紀行集』を読む 高倉院厳島御幸記・高倉院升遐記・海道記・東関紀行・うたたね・十六夜日記・中務内侍日記・竹むきが記・都のつと・小島のくちずさみ・藤河の記・筑紫道記・北国紀行・宗祇終焉記・佐野のわたり 以上15編を...
『とはずがたり』を読む 『とはずがたり』は面白い古典だ。発見されたのが昭和に入ってからという新しい?古典だというのもいわく付きだ。宮内庁書陵部所蔵の桂宮家蔵書にあったという。昭和15年に国文学者山岸徳平によって発見された...
『竹林抄』を読む 中世に入って和歌文学に大きな変動が起きる。それは連歌がその中心となる変動だ。和歌文学は古今集以来短歌を中心に発展してきた。しかし、その発展はあまりに技巧的にまた理論的になっていった結果、その文学的生命を...
『五山文学集』を読む 日本古典文学史において、いわば忘れ去られた存在に漢詩文がある。この大系でもようやくここに漢詩集が現れる。この巻に収められているのは鎌倉から室町にかけて作られた禅宗の僧による漢詩だ。禅宗はこの時期の国...
和歌は室町時代に入ると連歌にその短詩形文学の中心を譲る。しかし、この時代においても和歌は綿々と作られていく。ただ、その内容は形式的になっていき本来の文学的な生命は失われていったように思える。それがかえって和歌に対する反省...
再び和歌文学に戻る。万葉以来文学の中心だった和歌は『新古今和歌集』でいわば行き着く処まで行き着いた感があるが、その『新古今和歌集』前後の私家集を集めたのがこの巻だ。9種の私家集。私家歌合が収められている。和歌がどんな運命...
『平家物語』を読む 『平家物語』といえば、何と言っても以下の冒頭部分を思い出す人がほとんどだろう。 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰のことはりをあらはす。奢れる人も久しからず、唯春の夜の夢...
『保元物語』他二編を読む 中世に入って軍記物語というジャンルの一連の作品がある。『平家物語』はいわばその頂点の作品だが、それに先行する幾つかの作品がある。ここで取り上げる三つの作品がそうだ。これらの作品は鎌倉時代が成立し...
『宇治拾遺物語』を読む これもまた説話集である。この説話集は『今昔物語集』と共に人口に膾炙したものだ。近代作家の芥川龍之介がこの説話集の幾つかの話から作品を書いたことも一般に知られた要因だ。例えば、一八の「利仁、暑預粥事...